作年のCOSME Week 大阪には、3日間で15,000人を超える来場者が集まりました。
今年1月の東京開催では、幹細胞やエクソソーム、マイクロニードルといった“高機能素材”が話題をさらしました。
一方で、酒粕や能登ヒバといった地域素材や植物由来の原料も注目を浴び、展示会の空気は「機能」と「ナチュラル」の二極を行き来しているように思います。
では、この流れが大阪に戻ってきたとき、メンズ美容の領域にはどんな影響を与えるのでしょうか。
Liberkke編集部は、小さなメディアだからこそ拾える“男性のリアルな視点”で、その兆しを探していきます。
出展リストから見える「ナチュラル回帰」の兆し
2025年の大阪出展企業を眺めていると、植物由来や地域素材を打ち出すブースが目立ちます。
たとえばイタリア発の植物由来100%サプリ原料「ビュリクシール」や、能登ヒバ・酒粕を活用したスキンケアライン。これらは“ナチュラルであること”を強みに掲げつつも、髪や肌といった男性が抱える悩みにも応用できるポテンシャルを秘めています。
男性美容の現場では「香りが強すぎないか」「ベタつかないか」といった実用感が重視されがちです。だからこそ、自然素材がどんなテクスチャーや香りで表現されるのかは、大阪会場で確かめたいポイントのひとつです。
メンズ市場に届く“素材”とは何か
メンズ美容は、まだまだ大きな市場ではありません。けれどもここ数年、肌荒れケアやヘアケアを中心に少しずつ拡大しています。
出展リストを見ると、OEMや原料メーカーが「敏感肌対応」「香りを抑えた処方」を強調しているケースが多く、これは男性向け製品づくりに直結する要素だと感じます。
一方で、男性が「使いたい」と思うには、成分表の正しさだけでは足りません。手に取ったときの質感や、毎日続けられる気軽さが必要です。展示会で提示される“新しい素材”が、その壁をどこまで越えられるか。そこに注目したいと思います。
Liberkke編集部の注目ポイント
Liberkke編集部としてCOSME Week 大阪で見ておきたいのは、大きく三つです。
- 実際の使用感
テクスチャーや香りが“男性の日常”に合っているかどうか。 - OEMメーカーの視点
メンズラインを意識した処方や提案があるかどうか。 - 物語性と背景
能登の素材や植物由来成分といった“原料の背景”を、どうブランドが表現しているか。
大手が持つ派手な演出とは別に、“小さな視点”から見える価値を拾うのがLiberkkeの役割だと考えています。
東京で盛り上がった“高機能素材”の流れと、大阪の出展企業が持ち込む“ナチュラル素材”。
この二つの潮流がどのように交わり、メンズ美容の未来に影を落とすのか。
インテックス大阪の会場で感じる空気を、そのまま記事にして持ち帰りたいと思います。
